女性活躍WOMEN'S EMPOWERMENT
男性による女性活躍の推進
女性活躍になぜ男性が関係あるのか
女性活躍が進まないのは女性だけの問題ではありません。日本においては、「男は仕事、女は家庭」といった固定的な性別役割分担意識を背景に、家事や育児、家族の介護等の家庭責任の多くを女性が担っていたり、男性を中心とした雇用慣行が維持されていることなどにより、男女の間で実質的な機会の不平等が生じていることが考えられます。
男性の生活の現状について
長時間労働
日本の男性の長時間労働者の割合は、国際的に見て高くなっています。これは、男性片働き世帯が多い時代に形成されたいわゆる「男性中心型労働慣行」(長期継続雇用を前提に、長時間労働や転勤等を当然とする働き方を前提とした雇用システム)等が原因であると考えられます。
男女の1日あたりの家事育児時間の差
市内の働く男女の一日の家事・育児負担時間において、非正規雇用の女性は8時間以上が最も多く、正規雇用の女性でも4~6時間が最も多いのに対し、男性は1時間未満が最も多くなっています。
育児休業の取得割合
全国で育児休業を取る男性は増えていますが、令和4年度調査でもその割合は低いです(17.13%)。
注:「育児休業者」は、調査前々年10 月1日から翌年9月30 日までの1年間に出産した者又は配偶者が出産した者のうち、調査時点までに育児休業を開始した者(開始の予定の申出をしている者を含む。)をいう。
性別による役割分担意識について
市内の意識調査において、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきある」という考え方に反対の人は45.6%、賛成の方は31%となっています。
コラムジェンダー・バイアスについて
こんな風に考えていませんか?
- ●家事・育児は女性がするべきだ
- ●男性は仕事をして家計を支えるべきだ
- ●共働きで子どもの具合が悪くなった時、母親が看病するべきだ
- ●学級委員長や生徒会長は男子が、副委員長や副会長は女子の方が向いている
- ●自治会や町内会の重要な役職は男性が担うべきだ
- ●実の親、義理の親に関わらず、親の介護は女性がするべきだ
- ●デートや食事のお金は男性が負担すべきだ
- ●組織のリーダーは男性の方が向いている
- ●男性は気を遣う仕事やきめ細かな作業は向いていない
- ●職場では、女性は男性のサポートにまわるべきだ
- ●育児期間中の女性は重要な仕事を担当すべきでない
- ●女性に理系の進路(学校・職業)は向いていない
意識調査の結果(内閣府「令和3年度 性別による無意識の思い込みに関する調査」より)
性別による役割分担意識について
- ●男性の50‐60代で、性別による役割意識(「そう思う」傾向)が強い傾向にあります。
- ●「男性は仕事をして家計を支えるべきだ」は、女性でも年代が高いほど性別による役割意識
(「そう思う」傾向)が強い傾向にあります。 - ●「共働きでも男性は家庭よりも仕事を優先するべきだ」は、女性でも年代が高いほど性別による役割意識
(「どちらかといえばそう思う」傾向)が強い傾向にあります。
誰から性別による役割分担を求められたか
- ●</span >周囲から、性別役割に関することを直接言われたり、性別役割を感じさせる言動をした人について尋ねた質問では、男性は、「父親」「男性の知人・友人」からが多く、職場シーンにおいては、男女とも「男性の職場の上司」から性別役割を感じさせられた経験が多いようです。
- ●女性は「配偶者・パートナー」からも性別役割を感じさせられた経験が多くあるようです。
性別役割を言ったり、言動を感じさせた人(言われたこと、感じたことがよりある順)
男 性 |
女 性 |
---|---|
父親 | 男性の職場の上司 |
男性の知人・友人 | 配偶者・パートナー |
男性の職場の上司 | 父親 |
母親 |
上司のみなさんへ
就業者に占める女性の割合は、令和4(2021)年は45%であり諸外国と比較してそれほど低いわけではありません。
しかし一方、管理職に占める女性の割合は、日本では12.9%であり、諸外国と比べると、非常に低い水準にとどまっています。
一般的に女性はリーダーや管理職になりたがらず、リーダーの経験も少ないことが管理職の女性比率を低くしているといわれてい ます。女性が昇任を望まない理由として「仕事と家庭の両立の難しさ」「責任の重さの回避」「ロールモデルの不在」などが挙げら れますが、女性管理職の比率が低い原因はそれだけではありません。
女性は男性に比べて自己効力感(自信)が低いといわれています。女性が自己効力感を得ることを難しくしている要因として、 「リーダー=男性」というジェンダー・バイアスが根強く、女性のリーダーが男性的なリーダーを演じるとバッシングに合いやすいことなどが影響しています。また、ある研究によれば、新しい仕事に必要な要素が記されているとき、男性は60%できそうなら応募するそうですが、女性は100%できそうな場合にだけ応募するそうです。そのため、男性は1回言えば昇進試験を受けますが、女性は 3回言わないと受けないのです。女性部下の「自信がない」という言葉を額面どおりに受け取り、「女性はリーダーになりたがらな い」と結論づけるのではなく、チャレンジングな仕事や昇進に結びつくような経験をさせ、能力に応じて昇進させることが、この問題の解決につながります。
このほか、女性を弱いものと見なして、責任が重い仕事や、育児中の女性にチャレンジングな仕事を割り振らず、保護的態度で接するという好意的性差別も女性の昇進を阻む原因となります。このような行為は、それを経験した女性に「キャリアアップすること を期待されていない」という感覚をもたらす可能性があり、注意が必要です。
組織のなかで育成方針を「男性向け」「女性向け」に分けるのではなく、「女性(または男性)のなかの多様性」を認識し、一人ひとりの話し合いをしたうえで、仕事の内容やキャリアの方向性を決めることが重要です。
無意識に部下の育成姿勢を性別によって変えていませんか?
上司は、失敗した部下のカバーなどに関しては部下の性別で対応に差がない一方で、部下の育成については、男性部下に高い目標を与えたり、活躍を後押したりしますが、女性部下にはそれらが弱くなる傾向が見られます。
男性管理職は、男女区別なく評価・昇進させることができていない傾向にあります
女性管理職の方が、男性管理職より、「出張命令や残業命令において男女の区別をしない」、「男性・女性の部下にも分け隔てなく仕事を割り当てる」、「男女区別なく評価し、昇進させる」などについて「当てはまる」する割合が高くなっています。
女性活躍を応援する男性のみなさまへ
家事・育児をしよう
“おとう飯”始めよう
これまで料理なんかできない、家族のためなら立派な料理を作らければいけない、などと思っていた皆さん。“おとう飯”ならいいんです。簡単に、手間をかけず、多少見た目が悪くても美味しければ、それが“おとう飯”。美味しいと言ってくれる、家族の笑顔を見てみませんか!