2022.03.29再就職
チャレンジしてみると楽しいことがたくさん!再就職で役に立ったのは「主婦業」で培った能力
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1995年証券会社 入社営業
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1998年会計ソフト販売会社 入社 ユーザーサポート
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2001年機械メーカー会社 入社派遣社員として就業
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2004年ご結婚
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2005年長男ご出産
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2011年長女ご出産
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2012年生命保険会社 入社営業
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2018年あいおいニッセイ同和損保 入社営業事務、2021年4月より正社員登用
家族にとって一番の保険は自分が働くこと
―専業主婦をされていて、職場復帰しようと思われたきっかけは?
二人目が生まれた頃、ちょうど40歳になる手前だったのですが、ふと「私、このままで大丈夫かな?」と思い始めました。もし何年か後に家族に何かあったら……、40代・50代で私が仕事を探さないといけない。その年齢から新たに仕事を見つけることを考えると、すごく不安になりました。少しでも若いうちから何かしておかないと、と思ったことがきっかけです。
―それまでは危機感などは特に感じられていなかったのでしょうか?
最近のことのようですが、私の年代だと仕事を両立している人はまだ少なくて、友達たちも専業主婦が当たり前という感じでした。子どもが大きくなったらパートをしている人もちらほらいるというくらいですかね。
―復帰後の最初のお仕事について教えてください。
生命保険会社の営業をしていました。お客さんのアポイントメントに合わせられるので、時間の融通が効き、子育てと両立がしやすかったですね。周りの方も両立の方が多かったです。
―今までとは異なる業種を選ばれた理由は?
長男が幼稚園に通い始めた頃にパートをしようと思っていたのですが、小さい子どもがいると、パート先もなかなか見つからない状況で……。そこで、前職からのご縁でお声がけいただいたこともあり、正社員として雇用していただける生命保険の会社を選びました。パートや求職中だと保育園に入れなかったこともあり、正社員という肩書きが得られることもありがたかったです。
―そこから、現在の職場に転職された経緯を教えてください。
歩合制だったので、自分さえ頑張れば、子どもには負担がかからない働き方を実現できていました。でも、お客さんが増えれば、働く時間も長くなってしまい、なかなか休めないという状況から転職を決意しました。
まさか私が正社員に!? 営業事務で活きる「主婦力」
―ブランクもある中、いきなりフルタイムの正社員というのは大変だったのではないでしょうか?
楽なことから始めてしまったら、それ以上しんどいことはできないと思ったんですよ(笑)。ブランクがあるからこそ、「まずはしんどいところから始めてみよう!」という気持ちでチャレンジしました。
―転職を決意された後、現在の職場を選ばれた理由はありますか?
下の子どもも小学生になったので、9〜17時の定時で働ける仕事を探すことにしました。派遣会社に登録し、たまたま一社目が現在の職場で、派遣の期間が終了後、契約社員として雇用となりました。
―正社員になられたのはいつですか?
2021年の4月です。上司との面談でご推薦をいただいて。まさか今の年齢で正社員にしてもらえるとは思っていなかったので、私が一番びっくりしています(笑)。
―現在の業務内容を教えてください。
営業事務として、電話応対や書類の点検・入力・作成などの事務全般をおこなっています。
―ご経験の中で、営業事務の仕事に生かされていることはありますか?
今までは営業職ばかりだったので、実は事務職は初めてです。やってみると、事務職で意外と活きてくるのは「主婦業」なんです。主婦っていろいろなことを同時進行でこなしますよね。子どもを抱っこしながら、料理して、家に来た荷物を受け取って、洗濯物を取り込んで……みたいな。時間がたっぷりある若い時にこの能力はなかったのですが、知らぬ間に身に付いていました。
―仕事に戻って、良かった点を教えてください。
例えば、長男が去年受験だったのですが、ママ友同士だと相談しづらい部分もありました。職場には、若い方もいれば、子育てが終わっている方もいるので、相談を聞いてもらえて、気軽に話せることが良いですね。社会との接点を持っていると、世の中で何が起きているかも分かりますし、子どもの将来のことを考える時にも役立ちます。あと、お金を稼いだ分、子どもに遣ってあげられるので、習い事や進路などの選択肢も広げてあげられるかな、と。
貢献の方法は人それぞれ、とりあえずやってみよう!
―仕事と家庭の往復で忙しい日々かと思いますが、ストレスの解消方法などはありますか?
昔はどちらかと言えば気持ちの切り替えが下手なタイプで、若い頃は泣きながら家に帰ることもありました。でも、今では会社の外に出た瞬間、「晩御飯何にしよう?」と完全に気持ちが切り替わります。逆に家庭で何かあっても、仕事に来れば忘れちゃいます(笑)。
―両立する中で課題に感じることなどはありますか?
最初から共働きの家庭ではないので、細かい分担がうまくいかないこともたまにありますが、家族で助け合っています。時間のやりくりが思い通りにいかないこともあるので、その点は課題ですね。
―古川さんが自分だけのために割ける時間ってあるのでしょうか?
家族が起きるまでの朝の早い時間と、電車の中と昼休みですね。スマホで買い物したり、漫画を読んだりしていますが、趣味がないことがコンプレックスで……。今までは子ども中心の生活でしたが、「これから何をしたらいいんだろう?」と思い始めたので、老後のためにも何か趣味を見つけたいです。親の介護や自分の病気でもない限り、大きなライフイベントは落ち着いているので、やることがなくなったら困ります(笑)。
―正社員になって良かったというエピソードを教えてください。
主婦ではなくて会社員という肩書きがあって、家以外に自分の居場所があることは嬉しいですね。家庭での悩みを会社にいるときには忘れられたり、会社であったことを家で切り替えられたり、気分転換にもなります。
―今後の目標などがあれば、お聞かせください。
会社でのキャリアが長くないので、できることは限られていますが、その中で、自分が何を貢献できるかというのは常に考えて行動しています。
―今、仕事をしていて、結婚や出産などで退職するか悩まれている方に対してアドバイスをするとしたら、どんな言葉をかけられますか?
私の時代は辞めるのが当たり前という風潮でしたが、時代も変わり、会社の制度など環境面もかなり良くなっていると思います。またゼロから積み上げていくのは大変なので、今の仕事が嫌とかではない限り、辞めたらもったいないんじゃないかな、と思います。「本当に無理!」と思ったらその時に辞めればいいと思うので。
―また働きたいと考えている主婦の方へのメッセージをお願いします。
若い頃と違って、失敗もそんなに恥ずかしくないですし(笑)、「主婦業」という経験が活かせる仕事はいっぱいあります。流れに身を任せて、とりあえずやってみてはいかがでしょうか。そうすると、楽しいことがたくさんありますよ!